オーストリアの作曲家であるフランツ・ヨーゼフ・ハイドンが旧約聖書の「創世記」およびミルトンの「失楽園」をもとに作曲したのが、オラトリオ「天地創造」です。
ヨーロッパ各地では新年に演奏されることが多く、現在でも親しまれています。
なお、映像はここではごらんいただけませんので、YouTubeへ飛んでごらんください。
Haydn – The Creation / Die Schöpfung (with Annette Dasch & Thomas Quasthoff)
Austro-Hungarian Haydn Philharmonic Orchestra
Wiener Kammerchor
Michael Grohotolsky – chorus master
Adam Fischer – conductor
Soloists:
Annette Dasch – soprano
Christoph Strehl – tenor
Thomas Quasthoff – bass-baritone
From the Haydn Hall at Esterházy Palace in Eisenstadt, Austria
On the occasion of the 200th anniversary of the death of Joseph Haydn in 2009
With English subtitles
ハイドンが亡くなって200年を迎えた2009年にオーストリアのアイゼンシュタットにあるハイドンゆかりのエスターハージー宮殿にて行われた記念コンサートです。
指揮者のアダム・フィッシャーはハンガリー生まれ。
ブダペストのバルトーク音楽院やウィーンの国立音楽大学で学んだのち、ドイツ語圏各地のオペラ・ハウスで経験を積みました。
その後交響曲の指揮でも頭角を現し、ウィーン・フィルやベルリン・フィル、ミュンヘン・フィル、ロンドン・フィルなどへたびたび招かれています。
ごらんになったかたはバス・バリトンを担当したトーマス・クヴァストホフの容姿に驚かれたかもしれません。
彼はいわゆるサリドマイド児として生まれましたが、その美声を生かして声楽の勉強に打ち込み、ドイツのハノーファー音楽院への進学を希望したもののピアノの演奏ができないという理由で断られてしまいます。
しかし、彼はハノーファー大学で法学を専攻して卒業、北ドイツ放送でラジオのアナウンサーなどを務めたのち声楽コンクールで優勝し、声楽家としてデビューしました。
その後活躍の場を広げてジャズも歌うようになり、このコンサートの頃がまさに絶頂期。
ところが2012年に健康上の理由で歌手活動を引退し、その後は療養生活を送りつつ音楽大学で後進の指導や朗読(ドイツでは多くのラジオ局で専門の番組があるなど、朗読は人気があります)の活動を行っています。
歌詞はドイツ語ですが、英語の字幕が表示されていますので意味はつかみやすいと思います。
上越聖書バプテスト教会教会員 山田 正