主の受難をテーマとした曲、受難曲の中でもっとも有名かつ感動的なのが、ヨハン・セバスティアン・バッハによる「マタイ受難曲」です。
長時間かつ歌詞がドイツ語ということもあって、お聴きになる前にすぐれたガイド的な文章で全体の内容や聴きどころをつかんでおく必要がありますが、幸い日本語による充実したものがup されています。
こちらをどうぞ。
また、比較的短い曲目解説としては、こちらが読みやすくおすすめできます。
さらに、歌詞の原文と日本語訳は、こちらをご参照ください。
さて、おすすめの演奏ですが、ここでご紹介するのにふさわしいものが2種類あります。
concert by Tölzer Knabenchor & Hofkapelle München conducted by Christian Fliegner.
Soloists:
Soloists Tölzer Knabenchor
Benjamin Glaubitz, Evangelist
Julian Habermann, Tenor
Georg Gädker, Christus
Samuel Hasselhorn, Bass
2017年04月11日、ブリクセン/ブリクスレッグ(南チロル、イタリア)の大聖堂にて。
なめらかで聴きやすく、この曲を初めて聴くかたにおすすめできる演奏です。
Netherlands Bach Society
Kampen Boys Choir
Jos van Veldhoven, conductor
Soloists Coro 1
Benjamin Hulett, evangelist
Griet De Geyter (First Maid, Pilate’s Wife), soprano
Tim Mead, alto
Robert Murray, tenor
Andreas Wolf (Jesus), bass
Soloists Coro 2
Lore Binon, soprano
Alex Potter (First Witness), alto
Charles Daniels (Second Witness), tenor
Sebastian Noack (Judas, Pilate), bass
2014年04月16日および19日、ナールデン(オランダ)の大教会にて。
上記のものよりバッハの時代の演奏法に近いスタイルです。
この公演でコンサートマスターを務めているのは気鋭のヴァイオリニスト、佐藤俊介氏で、彼は現在このオランダ・バッハ協会の芸術監督です。
オランダはドイツと並んでこの曲の演奏に実績があり、多くのすぐれた演奏があります。
クラシックを深く理解するにはスタイルが異なる演奏を比較することが欠かせませんので、関心があるかたは聴き比べてみることをおすすめします。
また、クラシックをあまりお聴きでないかたは、全曲聴き通すのではなく3~4曲ずつに分けてお聴きになるとよいでしょう。
聖書の「マタイによる福音書」該当部分を開きながら聴き進めるのも、よい方法だと思います。
上越聖書バプテスト教会教会員 山田 正