さて父ザカリヤは、聖霊に満たされて、預言して言った。
「ほめたたえよ。イスラエルの神である主を。
主はその民を顧みて、贖いをなし、救いの角を、
われらのために、しもべダビデの家に立てられた。
古くから、その聖なる預言者たちの口を通して、
主が話してくださったとおりに。この救いはわれらの敵からの、
すべてわれらを憎む者の手からの救いである。
主はわれらの父祖たちにあわれみを施し、
その聖なる契約を、われらの父アブラハムに誓われた誓いを覚えて、
われらを敵の手から救い出し、われらの生涯のすべての日に、
きよく、正しく、恐れなく、主の御前に仕えることを許される。
幼子よ。あなたもまた、いと高き方の預言者と呼ばれよう。
主の御前に先立って行き、その道を備え、
神の民に、罪の赦しによる救いの知識を与えるためである。
これはわれらの神の深いあわれみによる。
そのあわれみにより、日の出がいと高き所からわれらを訪れ、
暗黒と死の陰にすわる者たちを照らし、われらの足を平和の道に導く。」
さて、幼子は成長し、その霊は強くなり、
イスラエルの民の前に公に出現する日まで荒野にいた。

(ルカ1章67~80節)

祭司ザカリヤとエリサベツの間に、ヨハネが生まれました。
老夫婦にとって奇跡的な出来事でした。
天使ガブリエルが告げた受胎の知らせを疑ったザカリヤは、
しばらく話すことができないようにされましたが、
御告げのとおりに生まれた子にヨハネと名付けると、
話せるようになりました。
その時、ザカリヤは「聖霊に満たされて預言して言った」のでした。

前半は、救い主イエスに関する預言です。
ヨハネは救い主ではなく、救い主の到来を知らせる預言者であって、
あくまでも中心は、イエスだからです。
その預言は、イエスが神によって立てられた救い主であること、
その到来は旧約聖書から預言されていたこと、
その救いは民を敵(サタンや罪)から救い出し、きよく正しく恐れなく、
神を信じて生きる道を与えるものであることを告げています。

後半は、生まれたばかりの幼子ヨハネに関する預言です。
ヨハネはイエスの御前に先に立っていき、民の心を準備します。
罪の赦しが必要であることを人々に教えるのです。

このようにして救いの道が備えられるのは、
ただただ神の深いあわれみによることです。
この救いは、罪の苦しみや死の不安の中にいる者たちを照らし、
希望を喜びを与えます。
その救いの前触れとして、ヨハネは誕生したのでした。

やがてヨハネは成長し、荒野で悔い改めのメッセージを伝え、
イエスご自身と面会することになるのです。
ヨハネ誕生の半年後にイエスが生まれます。
イエスが来られたのは、私たちが、きよく、正しく、恐れなく、
神を信じて生きるためです。
イエスを信じる時、人は罪を赦され、恐れや不安のない、
きよい生涯へと導かれていくのです。 

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  • 著名人の聖書観

    アブラハム・リンカーン
    (米国大統領)

    「聖書は、神が人間に賜った最もすばらしい賜物である。
    人間にとって望ましいものはすべて聖書にある。
    聖書はそれ自身の権威を裏づける無数の証拠を持っている」

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