週刊 いのちの道(1)

私たちの間ですでに確信されている出来事については、初めからの目撃者で、
みことばに仕える者となった人々が、私たちに伝えたそのとおりを、
多くの人が記事にまとめて書き上げようと、すでに試みておりますので、
私も、すべてのことを初めから綿密に調べておりますから、
あなたのために、順序を立てて書いて差し上げるのがよいと思います。
尊敬するテオピロ殿。
それによって、すでに教えを受けられた事がらが正確な事実であることを、
よくわかっていただきたいと存じます。

(ルカ1章1節~4節)

「ルカの福音書」は、西暦59年ごろ書かれた、
イエス・キリストに関する記録です。
キリストが十字架にかかり復活されたのが西暦30年ごろですから、
イエスが地上から去られて約30年後に書かれたと言えます。
著者のルカは、医者でした。使徒パウロの友人でもありました。
ルカはイエスを直接目撃したことはありません。
しかし、当時はイエスを直接知る人が大勢生きておりました。
彼らから伝えられた話をまとめたのが、この書です。
すでに、そのようなまとめの作業は多くの人がとりかかっておりましたが、
ルカは医者としての緻密さもあったのでしょう、
「すべてのことを初めから綿密に調べ」「順序を立てて」
書きまとめたのでした。

彼が書を献呈している「テオビロ」は、
ローマ帝国の高官であったでしょう。
高位の人物への献呈という形で書を世に著わすことは、よくあることでした。
ですから、ルカはテオピロ個人のためだけに書いたのではありません。
ただテオピロもまた、イエスに関心があり、
ルカを経済的に支援した可能性もあります。

ルカが事実を綿密に調べ、一書にまとめたのは、
「すでに教えを受けられた事がらが正確な事実であることを、
よくわかっていただきたい」からでした。
聖書に書かれているイエスの記録は、すべて歴史的な事実です。
もし嘘であるなら、当時、それを指摘することのできる人はたくさんおりました。
しかし、彼らは、福音書の記録が嘘であることを立証できませんでした。
今もそうです。キリスト教は、単なる思想や哲学の一種ではありません。
歴史の事実に基づいた救いの道なのです。

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  • 著名人の聖書観

    三笠宮 崇仁殿下
    (大正天皇第四皇子、今上陛下の叔父上)
    「私は戦時中に敵を知ろうと、キリスト教を調べ聖書にぶつかった。
    初めは文明を誇る白人がなぜこんなものを信じるのかと笑ったが、
    聖書が歴史的事実と知ったとき、聖書から離れられなくなった」

  • 三笠宮殿下は、古代オリエントを専門とする有名な歴史学者。
    この言葉はなぜ歴史を学ぶようになったかについて述べたときのもの。

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